約 1,209,738 件
https://w.atwiki.jp/vip_oreimo/pages/481.html
「海が見たい。」 そう彼女が主張したので、今日は海の日になった。 なにを言ってるのかわから(ry 「こんな冬の真っ只中に、よりによって海とか、物好きというか酔狂というか…」 「いやそれ意味同じだから。そんなんで本当に試験大丈夫だったわけ?」 「ほっとけ。まぁ、心配には及ばん」 そう。長きに渡る受験闘争も先日のセンター試験を終え、ようやく一山越えた感なのだ。 自己採点の結果は、ここらで休息日を取ってもいいだろうと思えるものではあった。 「にしても、なんで海かね。寒い景観しかないだろに」 「いいじゃん、加奈子は京介と海に行きたいの。つべこべ言わずに連れてけよー」 押しきられてしまった。 とはいえ、このくらいなら我が侭って程でもない。 何だかんだで一月の間コイツなりに俺を気遣って接してくれてる。そこには報いよう。 「仕方ない、どうしてもって頼むなら付き合わなくもないぞ。ん?」 「う……お、おねがぃ……ってなんでアタシがこんなん言わなきゃなんだよ。何か違くねっ」 見事単純な誘導に引っかかって。まったく楽しいやつ。 しかし、これ以上話を引っ張って加奈子の機嫌を損ねては面倒か。 「よし、じゃあ決まりだ。明日駅前で待ち合わせでいいな」 「うん。時間とかは後でメールするから、ちゃんと起きてろよ?」 翌日の天気予報を確認して、その場はそれで解散する。 そして約束の時間。 待ち合わせ場所に制服姿の加奈子がやって来る。 そういやぁ俺はもう自由登校になってるが、中学にはそういうのはないんだっけ… 「おっす。待たせた?」 「おはようさん。待っちゃねーけど、それ、今日は普通に登校日だったりするのか」 「まーね。サボるにしても家出るときは着とかないとだったから」 桐乃は朝練かなにか、もう見かけなかったんで気付けなかった。不覚。 「制服だと目立つって顔してる。心配性だな~京介。そこいらのトイレで着替えるから」 「俺はむしろこういうサボりに慣れた感じのお前の出席日数とか心配なんだがな」 「あーはいはい。きちんと計算してるから平気」 図星かよ。あっけらかんとした態度に、ツッコミを入れる気も失せた。 「目立つ云々を気にするなら、着替えても大して変わらないかもしれん」 「そう? ま、この可憐さはどうしたって人目を引くかもね」 「お前、可憐とか自分で言うなって」 俺が思ったのは、平日の昼間にこんな一目で生徒と見えるちんまいのが歩いてりゃ私服でも訝しがられる可能性が高いと…いったところだが。敢えて訂正することもないか。ここまで来て「やっぱ学校行け」とも言えない。 「じゃあ着替えて来る。何か適当に飲みもの買っといてくんない」 小走りに去っていく後ろ姿に声を放る。 「別に急がなくていいぞ、コケるなよー」 振り返った加奈子は余計な世話だと言わんばかりに、あっかんべーと舌を出して見せた。 「……遅い」 つい独り言がこぼれる。 飲みものを頼まれたついでに道中つまむものでも…と買い物にやや時間を取ったが、 加奈子を待たせる事はなく、どころか既に10分以上も経っている。 そろそろ電話かけてやろうか。でも気の短い男と思われるのは癪だな。 など迷ううち横合いからトントンと突っつかれた。 「おい、お前どれ…だけ……」 一瞬我が目を疑う。 こちらにおわすは誰あろう、加奈子にあらせられる…んだよな? 「へへっ、鳩が豆鉄砲くらった顔」 そこには先日家で見たように髪を下ろした彼女がいた。 「あ、あぁ。前も思ったけど髪結んでないと大分印象違うな」 「そっかー? それにしたって何度か近く通ってみても気付かないとか、鈍ちんだな京介」 「面目ない」 普段は身長と相まって実年齢より下に見える髪型の加奈子だが。 ロングにした姿を改めて眺めると、子供っぽさも抜けて少しばかり目を奪われる。 「ちょっと気合い入れてみたんだー。どうよ、惚れたかww」 うーむ、服装も普段会うときより少しばかり大人びている。 「そうだな。正直驚かされた。見違えたと言えなくもなう」 「噛んだ?」 「…ない。」 変身が予想通りに功を奏したのが嬉しいらしく、加奈子は俺の手を取ってはしゃいで回る。 俺はといえば、場所を弁えろと止めるのも忘れ、その嬉しげな様子にただ振り回されるのだった 「ほらぁ。あんましモタついてんなってば」 やたら楽しげな様子で急かされ、ついつい苦笑が漏れた。 「お前な、遠足に浮かれる子供じゃあるまいに…」 「いーっしょ別に。加奈子中学生だし、浮かれたってさ。それに」 ん、それに? 「遠足じゃなくてデート。全然違うじゃん」 言い放ち俺の手を握り直す加奈子に、一瞬不覚を取る。 「ま、そうまで楽しみにしてくれるなら光栄なこった」 「何だよノリが悪くね。もっとアゲてこうぜ~」 その口調からひょっとして水を差しちまったかと危ぶまれたものの、 気分を害した訳ではないらしく安堵する。 改札を抜けると上り電車は発車間際だった。 「次のでいいだろ、すぐ来るさ。 朝から階段駆け上がるのはダルいし」 「そうしよっか。あ…次の電車ももう着くんじゃない?」 言われるままアナウンスに耳を傾けると、確かに折り返しの電車が到着するところのようだ。 座る席が選び放題だとまた喜びを顕にする加奈子を生暖かく見守りつつ、ついには手を引かれてホームへ向かう。 この調子じゃ俺もいつこの空気に当てられるかわからないな。 そうなったら……それはそれで特に問題ないのか、などと変に理屈っぽい思考に身を任す。 「京介、こっちこっちー」 通勤通学の乗客の波も引いてきた時間帯だけあって、加奈子は首尾よく席を確保して見せる。 「ドア脇か。ボックス席のがよかったんじゃないか?」 別の駅に着くたびドアから滑り込む寒気にさらされるかと思うと、それだけで鳥肌が立ちそうだ。 しかし加奈子は俺の提案を一顧だにせずチチチと大仰に舌を鳴らし、いいから早く座れと促す。 他の乗客が入ってくる手前突っ立ってるのも何なので、ここは譲歩して腰を下ろした。 「わかってないなぁ京介。こうやって身を寄せあうのがカップルの醍醐味じゃねーの」 醍醐味と来たか。大袈裟なやつ。 どうにも気恥ずかしく、反射的に照れ隠しを口にする。 「そもそも俺達カップルでもな― 「ダメっ」 刹那、シリアスな顔をした加奈子に遮られた。 それも一瞬のことで、すぐに元の調子に戻った加奈子は言う。 「男が細かいこと気にすんな。くっついてたほうが温かいだろ?」 「それもそうか。ああ、わかったよ」 俺達の関係が恋人ではないという事実を、改めて念押しされるような言葉は聞きたくなかったんだろう。 とどのつまり俺が無神経だった。 意を汲んだと伝えるため、隣の加奈子の手を取る。 「『今日はデート』なんだもんな」 「わかればいいよ、うん」 少々ぎこちないやり取りを挟みはしたが、許してくれたようだ。 へへ……とはにかむ彼女に愛らしさを禁じ得ず、握った手に微かに力を込めてしまう俺だった。 発車までまだ随分待ち時間があるなあ。 時計に目をやり、この後の過ごし方でも話しとくかと思案していると 「ふあぁぁ…ぁふ…」 隣から盛大な欠伸が。 「お見事。なんだ寝不足か?」 「う。わりぃ、中が暖かかったから、つい」 「構わないさ。いいから質問に答えなさいっつの」 「え~と……ぶっちゃけ今日のことが楽しみで昨夜は全然寝付けなくて」 やっぱり遠足を前にした子供じゃねえか! 瞬時に浮かんだツッコミを辛うじて押し止め、別の言葉を探してみる。 今日くらいはこいつの望むように振る舞えるよう努めるとしよう。 「そういうわけなら少し寝ておけよ。着いたら起こしてやるから」 「そんなんダメだって、時間が勿体ないじゃん」 「無理すんな。それに今日1日は始まったばっかだろ。肩貸してやるから、ホラ」 ちょっと強引に引き寄せてやると、加奈子も渋々ながら観念した。 「…はぁ。折角めかしこんで来たのに眠りこけるとか、抵抗あるんですケド」 「そう堅く考えるなよ。そりゃ電車ん中で無防備に寝ちまうのは、ってのはわかるが」 「じゃなくて。デート行くぞ!って格好で、他でもない京介に寝顔晒すのがさぁ」 「それこそ今更だ、眠り姫を拝む機会はこないだもあったんだし。起きるまでずっと隣に居てやるから安心しろ」 ふと、俺の肩に頭を預けていた加奈子が俯き加減になる。 ようやく寝に入るかと思いきや、何やらモジモジした気配。 「どした? あぁ、トイレなら隣の車両に 「違うっ、アンタが素でいきなり眠り姫とか…ずっと隣にいてやるとか…ハズイ台詞連発するから…」 そういうのは好きな相手にかける台詞でしょと宣うので、言って返してやったね 「大丈夫だ、問題ない。俺はこれでもお前のこと好きだぜ」 ―――――――――――― ―――――――― ―――― 何となく二人とも恥じ入ってしまい沈黙が降り、間もなく隣からスヤスヤと寝息が伝わってきた。 こうして寄り添うような位置から窺うと、コイツの整った顔立ちはなかなか来るものがある。 慕われてる事からの贔屓目もあるかもしれん。 目覚めた時に跡が残っちゃ気の毒だ。そう思い、腕を少しばかり動かして顔位置をずらす。 やぁ…とか妙な寝言を漏らしつつ未だ眠りの淵にいる加奈子に一安心 やがて電車は幕張を過ぎ、津田沼、船橋、と順調に通過していく。 この時点でとっくに約束を反故にしちまってる訳だが。 降車駅を過ぎてしまったらもうすっかり開き直りで、連れの愛らしい寝顔を堪能すると決め込む。 車内の暖かさとテンポの良い揺れから、じきに俺にも睡魔が近づく。 しかしここで俺まで正体なく眠りに落ちることは許されない。 気紛らわしにその柔らかな頬をフニフニと突っついては反応を見たりした。 我ながら現金なもので、今が平日の昼間で良かったと切に思う。 さすがに人目に囲まれた中こうも破廉恥な真似は出来そうにない。 車中の人となって一時間弱、県境を越え、電車は都内へと進んで行く 「起こしてやるって言ったじゃん。ばかぁ」 予想されたとおり起き抜けの加奈子に叱られる(´・ω・`) 「スマンっ、俺もちょっとウトウトしてたみたいだ」 口から出任せだが、真実を明かすのは… お前の寝顔がチャーミング過ぎて起こすに忍びなかったなどと打ち明けるのは…無理だ。 「東京近くまで来て引き返すとか、どんだけ間抜けなのよ」 「だが電車の移動をゆっくり楽しめるぞ。ものは考えようだ。…何か食べるか?」 「ったく。これで誤魔化せたと思わないこと。減点1だかんな~?」 言ったところで、差し出された袋を受け取りガサゴソとまさぐりだす。 何種類かある中からポッキーの類いを手に取ると、素早く開封して摘まんだソレを俺に向けてきた。 「はい。あーん」 なん……だと…… にやにやとした表情を浮かべつつも、有無を言わさぬ空気を伴い迫り来る加奈子。 いくら乗客が多くないとはいえ、これは…… しかし俺に退路はなく、この羞恥プレイにも似た状況を甘受するほかないのだった。 せめて一矢報いるべく袋からポッキーを取り出して今度は加奈子に「あーん」と試みるも、 当の彼女は待ってましたという様子で、むしろ心持ち幸福感を滲ませている風にも見える。 ちょっとした悪戯心の代償は存外高くつくことになるらしい。 冗談で姫君の騎士を気取ってみても、実態は従者が関の山かよ。 まぁそれも似合いか。とどうにか自分を納得させて、頼まれていた飲み物を渡した。 「そらよ、ドロリッチ」 「ん、サンキュー」 下りの列車が住み慣れた千葉の町へと去っていくのを見送る。 遠回りしたおかげで予定より随分と時間を食った。やっと当初の目的地、稲毛に到着だ。 でも最初から稲毛海岸で降りられるようにした方が良かったか。 いやいや、京葉線の千葉駅はいかにも遠いしなぁ 「なにブツブツ独り言いっちゃってんの?」 「え、マジで。声に出てたのか」 「マジもマジ。こんな可愛い連れをほっといて、どんな考え事してたのよー」 「むくれんな。特にどうってことはないさ。海まで少し距離があるか、ってな」 言うと、この辺りに土地勘の無いらしい加奈子は地図と睨めっこを始める。 「そんなに遠くなくない? 一本道みたいだし」 「それにしても歩くにはちょっとな。近場ってなら、どうしてチャリンコじゃなく電車で来たかって話だ」 徒歩にはまだ肌寒いのだ、要するに。 「ここからはバスにしとこう。敢えて移動に時間かけることもないだろ」 「それをあんたが言う…?」 「うぅ、申し訳ない」 とまぁ下手なコントじみたやり取りを交わしながら、駅前ロータリーに出る。 バスの待ち時間を潰せるような施設は此れといって見当たらない。 だがそれがいい。 この拓けているとはとても言えない、それでいて風光明媚にも程遠い、言っちゃ悪いが適度な田舎感が海目当てでやってきた人間には丁度シックリくるじゃないか。 「話には聞いてたけど、全然店とか無いんだ」 なかば呆然とした加奈子に苦笑しつつ、反対側はこうでもないらしいぞと返す。 市街地にあたる部分は駅を挟んだむこうで、こちら側とは様相が違ってるんだと。 まぁ俺も稲毛の町には詳しくない。これから向かう海岸方面の話にしよう。 「さっきお前の言った通り海まで道は真っ直ぐだし、この時期でなきゃのんびり歩いてくのもいいかもな」 何気なく呟いてみると、存外の食い付きを見せてきた。 「うん、それ乗った。厚着しなくてもよくなった頃にまた来よう。忘れないでよね?」 「そりゃ構わないが。まだ肝心の海に着いてさえないのに、気が早いやつ。鬼が笑うぞ」 俺のからかいが聞こえているのかいないのか、次の来訪を取りつけた加奈子はやおら腕を絡めとる。 そしてほんの少し神妙な顔を覗かせて囁いた その時にはさ、本当の…… 果たしてその台詞が俺に語りかけたものだったのか判断しかねるが。 そうだったらいいという言葉に代えて、加奈子の手を引きバス停へと歩を進める。 バスの時間は短い。 発射すると程なく陸橋にかかり、傾斜のある坂を下ったあとは何とか団地の一角を経て海沿いの通りに辿り着く。 この間数分。車窓からの眺めは特に刺激的でもなかったが、初めて目にする加奈子には物珍しかったようだ。 横道と交差したところで「ここを進めば幕張メッセだ」とか「マリンスタジアムがそう遠くない」とか話してやると、およその地理が飲み込めたらしく、そっかそっかと如何にも納得いったリアクションをしてみせる加奈子だった。 昔のマンガか、お前は。 そんなこんなでバスを降りる。海岸はまだ先だが、ゆるく吹く風に微かに潮の香りがした。 「さっきも思ったんだけど、今日は曇りのわりに大して寒くないんじゃない」 「そらそーだ、未明から晴れてた方が冷えるんだよ。放射冷却っつってな」 「し、知ってるもんそれぐらい。馬鹿にするなー」 ホントかよ。ともあれ、震えがくるような寒さでなくて一安心だ。 冬の海を見に行って風邪引きましたじゃ笑えないからな。 ましてコイツは登校サボってるわけだし。 思い付きで来たはいいものの、不用意に長居しないよう気にかけとかないと。 海浜公園の入口あたりともなると、思いのほか高い頻度で人が見かけられた。 中には犬連れ、子供連れ、そしてアベックもいる。 わざわざ冬の海辺に来る物好きは少ないだろうと踏んでいたが、ジョギングや散歩コースに適しているらしい。 公園の敷地は広く、ざっと見て廻るだけでもそれなりに楽しめそうだ…もうちっと暖かけりゃな。 具体的に当てもなくやって来た俺たちはというと、茫洋たる海原を前に何をするでもなくベンチに腰掛けていた。 水際を歩く海鳥が時折近くを通ると、持ってきた菓子を細かくして投げかけ気を引く加奈子だったが、 やつらもそう単純ではないらしく距離を置いてこちらを窺うにとどまる。 それでも加奈子はご満悦のようで、風になびく髪を押さえながら「可愛いー」と連呼していた。 オマエモナー とはさすがに言えず、無邪気に戯れる彼女をただ見つめるだけの俺である。 ブシュンッ! 盛大なクシャミをかました加奈子が、しまった……という顔をする。 「やれやれ、言わんこっちゃない。やっぱり防寒が足りないんじゃねーか」 とはいえ俺だって、こんな時にこそ役立つカイロだとかの類いを今日は持ち合わせてなかった。悔やまれる。 「おーい、マフラー貸すからこっち来いよ!」 「あぅ…これしきの気温で情けない…」 鼻をかみながら戻ってくる加奈子。鞄から取り出され、手渡される編みの荒いマフラー。 「アホ。情けないとかそういう問題じゃねえだろ。生憎上着はないが、これ使っとけ」 「あんがと。いいの、京介は?」 「俺は大丈夫だよ。お前、洒落た服選ぶのもいいけど冬の海にはちょっと甘かったみたいだな」 「…そだね。ゴメン」 謝るこたーないが もう引き上げる頃合いかと帰りを促したところ、もう少し残りたいとゴネられる。 「こら、こんな時にまで駄々こねるな。風邪はひきはじめが肝心だ。こじらせると怖いぞ」 「平気だって。もともと風邪で病欠ってことにしてあるから」 「どアホ。自分の体を労れないような子供じゃあるまい」 「ねえ、もうしばらくでいいから。こうしてれば寒くないから、さ」 言うと加奈子は襟元に巻き込んだマフラーをほどき、俺に寄り掛かって、二人を繋ぐようにマフラーを巻き直す。 そのままピタリと張りついて「うへぇ…」とだらしない声を漏らす。 ったく、仕方ないやつめ。 「京介」と俺の名を二度三度呼び、さんざ甘え倒してから、その甘やかな含みを帯びたままの声で続けた 「桐乃に恨まれちゃうかもね。学校ずる休みして、大好きな兄貴と逢い引きして、それに……このマフラー」 帰ったら今日のことは話した方がいい。伝えるタイミングはまかせるが、こんなんでこじらせたら風邪以上に厄介になるのは間違いないんだから。本来なら当事者の片割れの俺が口添え出来ればいいんだが。加奈子を差し置いて横から口を挟んで悪化させる可能性も鑑みると余計な事は言えない。 そう話してしばらく、ようやく加奈子も落ち着いたのか、俺の胸に埋めていた顔を上げた 「付き合ってくれてサンキュー、今日はホント楽しかったぁ」 晴れ晴れとした表情につられ、こちらも軽めに返す。 「まだ終わりじゃないだろ。家に帰るまでがデートだ、ってな?」 帰り道。 寒さが和らいできたため折り返しはのんびりと歩き、途中のサイゼで遅めの昼食に。 地元に戻ってからだと知り合いに遭遇しかねないしな。今日はそいつは勘弁だ。 適当に時間を見計らって電車に乗り、駅から家まで加奈子を送る。 姉が帰っているかもと制服に着替え直していたが、ほどいた髪はそのままだったので訊いてみると 「絡んだ砂が結び目でざらつく感覚がイヤ」なのだそうな。 伸ばした髪は綺麗な反面そんな厄介な面もあるのか……短髪の俺にはわからん感覚だ。 加奈子は「綺麗な」の部分に反応して少し照れていた。 そんな彼女を無事に送り届け、辿り着いた我が家。 出てたのはほんの八時間程度なのにやけに長く思えるのは、 あいつと過ごした今日一日がそれだけ充実していたからなんだろうか。 自室に上がってふと携帯を見ると、メールと通常着信が一件ずつ。 しまった。朝の電車でマナーモードにしてて気付かなかった。 桐乃からの連絡は案の定、加奈子の風邪のお見舞いについて。 本来の下校時間は今時分だから、そろそろ二人が顔を合わせている頃と思われる。 加奈子が事情を伝えてるところにタイミングかぶってはよくない。 俺はあえて返信を控え、帰宅後不機嫌になってるだろう妹にどう接するか頭を悩ませた 「ただいまー」 桐乃が帰ってきた。 遂にと言うか…別に俺に疚しいところは無いはずなんだが、どうも気後れしてしまう。 「おかえり」 「ん、ただいま。下にいるなんて珍しいんじゃない。もしかして待ってた?」 「どうだかな。加奈子とは会ってきたんだろ、どうだった」 「どうって…クシャミとかしてたけど普通にしてたよ。質問の意図がわかんないんだけど?」 怪訝そうに返す桐乃に座り悪さをこらえきれない俺は、仕方なく直球を放った。 「あいつに話は聞いたろ。それでお前に思うところっつーか、言っときたい事でもあるんじゃねーか、ってな」 俺がどうにか思い切ってみたというのに、桐乃はヤレヤレのジェスチャーをして 「そんなん気にしてたんだ。兄貴のシスコンぶりには頭が下がるわ、皮肉じゃなくて」 「悪かったなシスコンで」 「そうは言ってないじゃん。それだけあたしのこと気にかけてたなら悪い気はしないし。 ってか正直嬉しいけどさ……あの子の前でそんな態度見せなかったでしょうね?」 「そりゃあ、な」 俺らの間の少々入り組んだ関係からすると、もっとこう…糾弾でもされるかと身構えていたものを。 「加奈子がホントに風邪ひいちゃったみたいのはよろしくないけど。楽しめたようだし、いんじゃない」 「アッサリしたもんだな。俺はてっきり、抜け駆けとか、あたしも海に連れてけとか言い募られるかと」 そこまで白状したところ桐乃はプフーッと漫画のように吹き出した。 「なにそれカワイイ。あたしが加奈子に嫉妬して拗ねちゃうって心配だったんだ? 兄貴カワイイ~」 「男に可愛いとか言うな…」 「兄貴カワイイよ兄貴~」 調子に乗って人の頭を撫でてくる。その辺にしてくれマイシスター 「そーね、全然妬かなかったって言えばウソになるかな。話聞いて、いいなぁとは思ったし」 一呼吸おいて桐乃は続ける 「でも兄貴、あたしが頼めば買い物だってイベントだって大抵付き合ってくれるじゃない」 体よく振り回されてきただけの気もするが。 「だけど、そっか、抜け駆けかー」 クスリとあまり見ない笑みを浮かべる桐乃。 「それじゃあ想像を裏切らないように、あたしも連れてってもらっちゃおうかな、海」 「ぉぃ」 「あ、受験が落ち着いたらでいいよ。まだ人気のない春先の浜辺とか素敵かもね」 トントン拍子に予定が立っていく。まぁ、うん、予想はしていたんだ。 脱力していると、妹はややトーンダウンして語りかけてくる。 「言っとくけど。別に何もかも加奈子と同じに、差をつけないでってんじゃないから。あたしは加奈子と兄貴を取り合う気はないの。加奈子にするように恋人の接し方してほしいとは言わないから、さ。加奈子とキスしたり、その…先とかあっても、同じようにしてとは言わない。でも『約束』破ったのは兄貴なんだから。それは責めない代わりにしばらくはワガママ聞いてよね……?」 ダメ兄貴としては妹の要望に出来る限りこたえてやらねばなるまい。 あるいは俺達が兄妹でなかったら、などと不毛な考えがよぎりもする。 やめよう、そんな仮定は思うだけ無駄だ。 二人はちょっとばかり過剰に仲の良い兄妹。それでいいじゃないか。 こんなある種の後ろめたさは時間が解消してくれると期待したいが。 「加奈子にはあたしからまた話しておくから」という言葉にいまは甘んじる。 「黒いののときみたいなのは、もうゴメンだもんね」 弱々しく言う桐乃に無言の同意を示して、 今後加奈子との付き合いを進展させるんであれば黒猫にも報告はしなきゃならんかと、課題の重さが自覚された
https://w.atwiki.jp/morigirl/pages/1136.html
通常シナリオプレゼント セレブサングラス カテゴリー ヘアアクセ 姫 小悪魔 セレブ ☆1回目のデートで貰えるプレゼント スポーティウォッチ(ホワイト) カテゴリー ブレスレット 姫 小悪魔 セレブ ☆2回目のデートで貰えるプレゼント ガーベラブレスレット カテゴリー ブレスレット 姫 小悪魔 セレブ ☆3回目のデートで貰えるプレゼント イベントシナリオプレゼント ファーとバラのバッグ(ホワイトピンク) カテゴリー バッグ/小物 持ち手 右 姫 小悪魔 セレブ ★クリスマスイベントで貰えたプレゼント 小悪魔キュートコクーンミニ(バレンタインレッド) カテゴリー ドレス 姫 小悪魔 セレブ ★バレンタインイベントのノーマルデートで貰えたプレゼント スパンコールスターバッグ(ゴールド×ブラック) カテゴリー バッグ/小物 持ち手 右 姫 小悪魔 セレブ ★バレンタインイベントのスペシャルデートで貰えたプレゼント チュール綿アメドレス(ピンク) カテゴリー ドレス 姫 小悪魔 セレブ ★ホワイトデーイベントで貰えたプレゼント 遊園地グッズ★キャラクターリボンヒール カテゴリー 靴 姫 小悪魔 セレブ ★バカンスイベントの遊園地デートで貰えたプレゼント 姫嬢アシメ盛り(ビターブラウン) カテゴリー ヘア 姫 小悪魔 セレブ SP説明 アシンメトリーにアレンジした嬢王盛り ★バカンスイベントの旅行デートで貰えたプレゼント シェルステッキ カテゴリー バッグ/小物 持ち手 左 姫 小悪魔 セレブ ★ウェディングイベント秘密のシナリオで貰えたプレゼント 高盛りフラワーヘッドドレス カテゴリー ヘアアクセ 姫 小悪魔 セレブ ★ミスコンイベントで貰えたプレゼント クロコ柄パンプス カテゴリー 靴 姫 小悪魔 セレブ ★愛のキッチンイベントで貰えたプレゼント ターコイズストーンバングル カテゴリー ブレスレット 姫 小悪魔 セレブ ★1周年イベントで貰えたプレゼント 豹柄ミニハット カテゴリー ヘアアクセ 姫 小悪魔 セレブ ★シャンパンイベントで貰えたプレゼント ノルディック柄ケープ カテゴリー アウター 姫 小悪魔 セレブ ★クリスマスイベント2で貰えたプレゼント ペイズリーサテンミニワンピ カテゴリー ドレス 姫 小悪魔 セレブ ★バレンタイン2012で貰えたプレゼント ライトアップシャンデリア カテゴリー 背景 【ステータスなし】 ★ホワイトデー2012で貰えたプレゼント メタリックガラスパールネックレス カテゴリー ネックレス 姫 小悪魔 セレブ ★お花見2012で貰えたプレゼント ドリームマーメイドドレス #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (ドリームマーメイドドレス.gif) カテゴリー ドレス 姫 小悪魔 セレブ ★バカンスすごろく2012で貰えたプレゼント ウェディングキャンドルトーチ #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (ウェディングキャンドルトーチ.gif) カテゴリー バッグ/小物 持ち手 右 姫 小悪魔 セレブ ★ウェディング2012で貰えたプレゼント ? #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (comingsoon.gif) カテゴリー 姫 小悪魔 セレブ ★夏祭り2012で貰えたプレゼント その他 カサブランカブーケ(イエロー) カテゴリー バッグ/小物 持ち手 左 姫 小悪魔 セレブ ☆ウェディングイベントで貰えた記念品 クリスマス☆ベル(シルバー×ブルー) カテゴリー バッグ/小物 持ち手 左 姫 小悪魔 セレブ ☆クリスマスイベント2コンプリートアイテム オーガンジーショール(ホワイト) カテゴリー アウター 姫 小悪魔 セレブ ☆ホワイトデー2012で貰えたアイテム ヴィクトリアン模様(イエロー) カテゴリー 背景 【ステータスなし】 ☆バカンスすごろく2012で貰えたアイテム
https://w.atwiki.jp/bitacolle7/pages/2602.html
名称:【ひぐらし】入江京介 レアリティ:☆8 属性 水 一覧番号 2164 入手先 入手先1:入手先2:入手先3: レベル 1(99) HP 6849(11204) 攻撃力 694(1340) 治癒力 302(501) コスト 8 売却価格 ??? 進化必要素材 進化先 必殺技:メイドインヘヴン 必要ターン数 14(4) 効果(Lv1) 発動時、40%の確率でベルが成立する抽選を行う。 効果(Max) 発動時、66%の確率でベルが成立する抽選を行う。 リーダースキル:入江診療所所長 味方水属性の攻撃力を9.5倍、HPと治癒力を2倍にする。
https://w.atwiki.jp/orenoimoutoga/pages/143.html
京介には同じ高校の後輩の黒猫という彼女がいた。 ゲーム研究会という同好会に二人して参加し, 一緒にゲーム作りとかしているうちに密接な関係になり, 黒猫から告白され恋人になることになった。 しかし、京介は黒猫に振られてしまった。 で、考えてみればゲー研の活動内容そのものが好きと言う事もないので辞めようと思い、 黒猫の他に同じ頃に入会した後輩の赤城瀬菜に退会の相談をした。 退会の理由として上のエピソードを話した。 瀬菜「つまり五更さんが居たからゲー研にいたと」 京介「そういうわけだ」 瀬菜「五更さんと別れたからゲー研に居る理由がなくなった」 京介「そうだ」 瀬菜「思い出したくないので早くやめたい」 京介「まあそういうわけだ」 瀬菜「先輩はプログラミングのプの字もできないけど、誰よりも真面目にゲー研の活動しているじゃないですか。」 瀬菜「別れるような状況を作ったのは五更さんでしょ。」 瀬菜「だから先輩は辞める必要はありません。お願いですから先輩は残って下さい。」 京介「確かにそうだけどよ、なんか、こう、あいつに未練があるようで居るとカッコ悪りーんだよ」 瀬菜「うーん、なら新しい彼女をゲー研内に作れば良いじゃないですか」 京介「そんなに簡単に作れるわけなんてねーだろ。だいたいゲー研に女なんて黒猫とオマエしかいねーじゃないか。」 瀬菜「私じゃダメですか?」 京介「えー、なんだってぇー」 瀬菜は親友の赤城浩平の妹。 巨乳で可愛い顔してるけど、ホモ好きの腐女子、お洒落なし。 男の噂一切なし、優等生キャラで人望はあった。 瀬菜「私は常々先輩と五更さんのカプは志向があってないと思って居ました。」 瀬菜「もう少しゲー研に居て下さい。」 京介「はぁ」 で、次の活動の日から瀬菜は何かに取り憑かれたように 京介に対してデレデレの犬チックキャラをつくり常に傍に寄ってくる。 瀬菜「先輩の隣はわたしが座ります。」 瀬菜「ハイ、先輩にお弁当に作ってきました。食べさせてあげます、アーンしてください。」 瀬菜「入部してはじめてあったときから、先輩のことちょっといいなっておもってたんですよね。」 瀬菜「先輩となら腐女子を卒業できるんじゃないかって。」 瀬菜「五更さんは先輩のことを振りました。」 瀬菜「だからチャンスだと思って告白したらOK を貰いました。すごく幸せです。」 化粧やお洒落もし始めて 瀬菜「弾けるレモンの香りのコロンつけてみたんです、どうですか?」 瀬菜「私,生まれて初めて綺麗になりたいと思ったんですよね。頑張ります、先輩の為に。」 周りの視線はバカップルというより珍獣を見るような感じ。 だけど二人きりの時は以前のように、 瀬菜「可愛い女の子ってやってみると結構疲れますね。」 瀬菜「私の演じ方が悪いのかなぁ。もう少し先輩もデレデレしてください。」 ってオタクなキャラに戻る。 当然ゲー研のみんなはオレが黒猫とつきあっていたことなんて忘れていった。 京介「そろそろそのキャラ止めねーか?」 瀬菜「作戦成功ですね。今日親たちは旅行で,お兄ちゃんは合宿で家には私しかいなんです。 私のうちに来て下さい。」 瀬菜の部屋にお呼ばれした。 で2人でゲームをしていると突然、 瀬菜「先輩は紳士というより、鈍い男ですよね。」 瀬菜「若い男は妙齢の女性の部屋に呼ばれたら、襲いかかるものなんじゃないんですか。」 瀬菜「実は私もそろそろ経験したいと思っていました。」 まぁ据え膳は食べました。 次のゲー研の活動日には、ほぼ全員が瀬菜の部屋に京介が泊まった事を知っていた。 何となく別れるタイミングを逸して性欲に負けて何度か瀬菜の家に泊まってしまうと 瀬菜「先輩に捨てられると色情狂といわれるくらいにH好きになってしまいました。」 瀬菜「責任とって毎日抱いてください。同棲してください。」 結局瀬菜高校卒業とともに同棲開始、その2年後、 瀬菜「そろそろ籍を入れてください」 瀬菜「あなただって子供が欲しいはずです」 今でも人前ではデレ、2人になるとクール 瀬菜「実は先輩と2人だと恥ずかしくて本心を隠してしまうんです。」
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/1075.html
148 名前:【SS】きりりんマスター京介氏[sage] 投稿日:2011/09/06(火) 10 06 37.14 ID cjhrELn+0 『きりりんマスター京介氏』 沙織「レディース&ジェントルメン!今宵はお集まり頂きまして、誠にありがとうございますでござる!皆様が待ちに待った今日この日、 『妹の日』にスペシャルイベントをやるでござるよーっ!?」 一同「うおおおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉっ!!」 沙織「みんな、妹は好きか―!?」 一同「おぉう!!」 沙織「その気持ちを表現するなら……」 一同「愛してると言ってもいいー!!」 沙織「うむ、良いテンションでござるなぁ。それでは早速、宴を始めましょうぞっ!!」 (ジャン!!) 『第一回妹マスターロワイヤル』 沙織「そう、今日は何と言っても妹の日ですからな。そして妹といえば、当然きりりん氏。そんな世界の妹オブ妹であるきりりん氏を、一 番分かっているのは誰か!?というのを、決める大会を催したでござる!」 一同「キタアアアアアアアアアアアアァァァァァッ!!」 沙織「会場の熱気も最高潮に達した今、みんな大好きな、そして今宵の主役であるきりりん氏に御登場願いましょう。きりりん氏、どうぞ ~!!」 桐乃「……あっ、えっと、きりりんです。……よろしくね」 一同「きりりーん! き、きりーっ、キリリーッ!! キリーッ!!」 桐乃「うげぇ!……ねぇ、沙織。このテンションやばくない?」 沙織「大丈夫でござるよ、きりりん氏。ここに集まっているのは、紳士淑女の皆さんですから、純粋にきりりん氏への愛情が、雄叫びに変 わっているだけでござる」 桐乃「じゃ、じゃあ、そういうことにしておく……」 沙織「さて、今宵はここにいるきりりん氏の最大の理解者、言い換えれば、妹界の女神・きりりん氏を知り尽くした『妹マスター』と呼ば れる人を決める大会。そんな素晴らしい大会にエントリーして下さったのは、この三人でござるっ!!」 京介「ど、どーも。高坂京介です」 黒猫「……く、黒猫、よ……」 あやせ「皆さん、はじめまして。新垣あやせです」 沙織「京介氏、黒猫氏、あやせ氏の勇者三人が来てくれました~。ドンドン、パフパフ~♪」 一同「ゴゴゴゴゴ!!(それぞれの蠢く歓声)」 京介「うわっ!なんかスゲー空気だな、おい!」 黒猫「まさに獣の晩餐、ね」 あやせ「いざという時は、お兄さんを囮にして、私が桐乃を助けます!!」 京介「出始めから怖い事言うなよなっ!」 沙織「えー。では、早速大会本番に移りたいと思います。あっ、言い遅れましたが、今宵の司会進行は、身長も胸のサイズもワールドクラ ス!メガネッ娘属性花丸な拙者、沙織・バジーナがお送りします! ちなみに拙者も、妹キャラですぞ!!」 京介「えらく自己主張の強い司会がいたもんだな」 桐乃「アンタだって、どうぜ自分が同じ立場に立ったら、変なテンションになるんでしょ?『世界のシスコン・京介』とか言ってさ」 京介「言わねーよっ!!なんで自分からシスコンっぷりを自慢すんだよ!?」 桐乃「はん。どーだかぁ。アンタのシスコン具合はハンパじゃないしぃ~」 京介「ぐぬぬ……」 桐乃「まぁ、そんなアンタなんだからさ……」 京介「……?」 桐乃「……ちゃんと、勝ってみせてよね」 京介「……おう」 沙織「さて、何処ぞの兄妹が甘い雰囲気になってきたので、第一回戦に移りますぞ~。きりりん氏は、あちらにご用意した特別席の方で、 勝負の行方を見守っていて下され。……はい、それでは最初の対決は、コチラ!」 『きりりんクイズ』 沙織「主旨は簡単、拙者が読み上げるきりりん氏に関するクイズを、早押し形式で答えていくものでござる。一問毎に1ポイント割り振ら れますぞ」 京介「へへっ、これならいけるだろ」 黒猫「正直、私はこの大会自体に興味はないのだけれど、賞品には少し興味があるから頑張るわ」 京介「えっ?何、コレ賞品出んの?」 黒猫「……呆れた。そんな事も知らずに参加したの?本当に、どうしようもないシスコンね」 京介「うるせぇ」 黒猫「ほら、ちょうど沙織が賞品について説明しているわよ」 沙織「……で、今回の賞品ですが……ヌフフ、妹の日の特別仕様、『きりりん氏と妹の日満喫券』でござる!」 一同「SUGEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE!!」 京介「それは、賞品としていいのかっ!アイツそういうの納得しないだろ」 黒猫「まぁ、私達3人の中の誰か、という事だから、あの女も納得したのでしょう。それよりももっと興味深いのは……」 沙織「この満喫券の凄さはまだまだ続きますぞっ!!何と、この券を持っていれば、妹の日限定ではありますが、『基本的に何でもしてOK 』という特典が付与されます」 京介「な、なんだってー!?」 沙織「もちろん、きりりん氏が渋々了承できる範囲まで、ですぞ。あまり破廉恥な事は対象外になりますから、ご注意を。京介氏」 京介「何故、俺に限定するのっ!?」 沙織「え、それは……まぁ」 黒猫「当然ね」 あやせ「通報する準備は出来ています」 桐乃「……ふん」 京介「俺、早くも帰りたいんだけどっ!!」 沙織「とまぁ、そんな素敵なチケットがこの三名の誰かに送られるわけですから、テンションも上がるというものでござろう。それでは、 長くなりましたが第1回戦を開始しますぞっ!」 京介「こうなったら、意地でも勝ってやる!」 黒猫「ククク、勝ったらあの女にマスケラの良さを……」 あやせ「(桐乃とデート桐乃とデート桐乃とデート桐乃とデート桐乃とデート桐乃とデート桐乃とデート桐乃とry……)」 沙織「第1問!」 『きりりん氏が大好きな星くず☆うぃっちメルル、そのメルルのヒロイン…』 京介「ハイッ!」 ウヘェ- 沙織「はい、では京介氏!」 京介「赤星める!」 「ブッブー」 京介「えっ!?違うの!?」 沙織「問題は最後まで聞かないといけませんぞぉ~」 『である赤星めると一緒にいる使い魔の名前は?』 黒猫「こめっとくん」 ポーン 「ピンポンピンポーン!」 沙織「はい、黒猫氏にポイントが入りましたぞ~」 京介「そっちか~」 桐乃「……バカ」 沙織「続いて第2問!」 『きりりん氏を始め、若い女性に人気のブr』 あやせ「エターナルブルー!」 ポーン 「ピンポンピンポーン!」 沙織「これは早い!あやせ氏に1ポイントです!」 京介「早すぎだろっ!!」 あやせ「アニメに関してはお二人に負けますが、モデル関係なら断然私の方が有利ですから。負けません!」 京介「というか、さっきから気になってたんだが、何で俺のボタンだけ、音が違うんだ?」 沙織「仕様でござる。それでは、第3問!」 京介「もう少し俺に優しく接してくれよ、みんな!」 「公表されているきりりんのスリーサイズは?」 あやせ「上から、82、54、81!」 ポーン 「ピンポンピンポーン!」 京介「なんでお前はそんなに知ってんだよ!?」 あやせ「何言ってるんですか、こんなのモデル仲間なら基本的な事ですよ?」 京介「……じゃあ、加奈子のスリーサイズ言ってみ?」 あやせ「……テヘッ☆」 京介「偏ってんじゃねぇか!」 ・ ・ ・ 黒猫「きりりん@さっきからとなりのバカがうざい件」 ポーン 「ピンポーン!」 あやせ「白とピンク!」 ポーン 「ピンポーン!」 沙織「おおっと!これで、黒猫氏とあやせ氏のポイントがまた並びましたぞっ!」 京介「蚊帳の外過ぎるぜ、俺。ぐぬぬ」 桐乃「何がぐぬぬよ!ちょっとアンタ、何やってんの!まだポイント取れてないじゃない!やる気あんのっ!?」 京介「しょうがねぇだろ、二人が早すぎるんだって」 桐乃「こんなの全部サービス問題ばっかじゃん!こんな所で躓いてたら、マスターなんて遠すぎるって―の!気合い入れ直しなさい!!」 京介「わーったよ」 沙織「それでは、1回戦も最後の問題ですぞ!難易度も少しだけ上がります」 「きりりんがプレイ済みの妹モノのゲームを、5つ答えなさい」 黒猫「……くっ」 あやせ「これは……」 京介(これは、いける!!) ウヘェ 沙織「はい!それでは京介氏!」 京介「妹×妹~しすこんラブすとーりぃ~、真妹大殲シスカリプス、妹たちとあそぼ、最終兵器妹、妹と恋しよ♪ どうだ?」 「シスコンシスコーン!!」 沙織「京介氏、正解でござる!」 京介「ていうか、正解時のSEまで嫌がらせかよっ!」 あやせ「悔しいですが、この問題は変態鬼畜野郎なお兄さんに譲るとしましょう」 黒猫「妹がプレイしているエロゲーを覚えているなんて、シスコンもここに極まったわね」 京介「俺は桐乃に勧められてプレイしたから、覚えてるだけだかんな!」 桐乃「このシスコンまじキモーい」 京介「お前、俺を応援してるんだよなっ!?」 『きりりんエピソード』 沙織「さて、続いて第2回戦に移りますぞ!ここからは知識だけじゃなく、きりりん氏との絆も試されますので、気を引き締めて挑んで下 されっ!」 京介「このまま終わったら、俺は二度と家の敷居を跨げない気がするからな。全力で行くぜ!」 沙織「2回戦の内容は……きりりん氏との思い出エピソードで競って頂きます。 審査基準は、審査員が『これはインパクトがある』と思った度合いを数値化し、採点いたしますぞ。それでは、審査員の方に登場して もらいましょう、にん!」 かなかな「みんな~、かなかなで~す♪よろしくねぇ~☆」 一同「ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオォォォォォォッ!!」 沙織「審査員は、大きなお友達に大人気、かなかな氏でござる~!ここでまさかの登場で、会場の一部の熱気が、異常な盛り上がりを見せ ております!」 京介「あのちびっ子の登場か。ということは……」 桐乃「ひゃっほーぅ!かなかなちゃんまじ天使ー!!」 京介「はぁ、予想通りか」 かなかな「今日はー、桐乃ちゃんとのエピソードを~、採点させてもらうね~★テレビの前のみんなもぉ~、いっしょに楽しんでねぇ~! 」 京介「アイツ、徹底的に演技してやがるな」 あやせ「加奈子が、審査員か……」 沙織「あの~、かなかな氏?残念ですが、テレビ放送はされていませんぞ?」 かなかな「えっ?うそ?マジで!?」 沙織「内容が内容だけに、この会場の中で盛り上がろう!というのが主旨なのです」 かなかな「……んだよー!んじゃ、別にコビ売らなくてもイイじゃんかよ~。あー、ネコかぶって損した」 京介「って、露骨に豹変し過ぎだろ!これじゃ会場のファンが……」 桐乃「ひゃっはー!かなかなちゃんやさぐれカワイイ~♪」 京介「あぁ、信者ってこういう感じなのか……」 かなかな「んで、加奈子は何すればいいのよ?」 沙織「これから、あちらの3人がきりりん氏とのエピソードを順に語っていきますから、それを採点して下さればよろしいかと」 かなかな「そんなんでいいの?超ラクショーじゃん!」 沙織「では、かなかな氏の了承も取れたので、2回戦開始でござる~。まずは、かなかな氏やきりりん氏と仲の良い、あやせ氏からどうぞ !」 あやせ「では、私と桐乃の、愛のエピソードを一つ」 京介「愛の、って……」 あやせ「以前、私と桐乃は、ある事情で喧嘩をしてしまいました。それはとても辛いもので、もう桐乃と話す事も出来なくなっちゃうんじ ゃないかって、本当に不安で、泣きそうにもなりました」 桐乃「……………」 あやせ「でも、その時桐乃はこういってくれました」 「あやせの事もエロゲ―と同じくらい好き」 あやせ「きっとその言葉は、桐乃が言うからこそ、何よりも説得力があり、私を本当に大切にしてくれている、そう感じられる一言でした 。桐乃の本心を聞いて、私達は仲直り出来て、それまで以上に仲良くなれました」 桐乃「あやせ……」 あやせ「一時は本当に嫌な思い出にもなりましたが、今では最高の思い出です!大好きだよ、桐乃!」 桐乃「……うん!アタシも!エヘヘ」 沙織「これは……諸事情は知っていたものの、当の本人達を目の前にして聞くと、こう、胸が熱くなってしまいますなぁ~。グスン」 京介「あやせも桐乃も、良い笑顔しやがって……へへ」 黒猫「……………」 京介「どうした?友達をとられたみたいで、悔しいか?」 黒猫「な、何を言っているの!?そんな訳無いでしょ!下等な人間風情が、不器用に馴れ合っているのを見て、言葉を無くしていただけ、 よ……」 京介「ふーん。そっか」 黒猫「……その締まりの無い顔、やめてもらえるかしら?」 京介「へいへい。悪かったよ」 黒猫「まったく……」 沙織「さて、心温まるエピソードを聞かせて頂いた後は、運命の採点タイム!このエピソードを、かなかな氏はどう判定するのでしょうか ?」 かなかな「うっへぇ。あん時、そんなきめぇコト思ってたのかよ」 あやせ「!?」 桐乃「加奈子っ!?」 かなかな「ダチの趣味聞いただけで、喧嘩とか、マジきめぇ」 あやせ「加奈子……(ユラリ)」 かなかな「マジきめぇ、けど、それでもダチだかんな」 『70うへぇ』 かなかな「加奈子をハブいた分、減らしたかんな!今度は加奈子にも、ちゃんと言えよな!」 あやせ「加奈子……(フシュゥ)」 桐乃「うん!分かってるって!」 かなかな「ふん!」 沙織「出ました!70うへぇ!さっそく高得点でござる!」 京介「アイツ、相変わらず男前じゃねぇか」 京介(桐乃は、良い友達に恵まれたな) 沙織「さて、次は黒猫氏の登場です!個人的な意見を言わせてもらいますと、この黒猫氏のエピソードは気になるところ。高得点も狙える のでは、と思っております」 黒猫「あ、貴女がハードルを上げるのはおかしいでしょう!そんな大層なものではないわよ」 沙織「いやしかし、拙者は黒猫氏を応援しておりますぞ!」 黒猫「ふ、ふん!勝手にしなさい」 京介(桐乃の表の友達、そして今度は裏の友達、か。これはどうなることやら……) 黒猫「私は、さっきのスイーツ2号のようにはいかないわよ」 桐乃「はっ?アンタなんでいきなり喧嘩腰なワケ?」 黒猫「別に喧嘩腰ではないわ。ただ、私にはさっきの低俗な話が不快だったから、崇高な気分を取り戻したいだけよ」 桐乃「……はは~ん。なに、もしかして?アンタさっきのあやせの話に、ヤキモチ焼いてるワケ~?」 黒猫「なっ!?いきなり何を言い出すのっ!?」 桐乃「なるほどねー。アンタぼっちだから、さっきの話聞いて寂しくなったんでしょ~?ねぇ、今どんな気分?ねぇねぇ?」 黒猫「くっ……、そうやっていつもいつも、私の気分を逆撫でして……」 桐乃「顔真っ赤wwwwwうぇwwwうぇwww」 黒猫「……いいわ。折角の機会だから、この際正直に教えてあげるわ。貴女も、その軽そうな頭にちゃんと記憶しておきなさい」 桐乃「ムッ。いつになく強気じゃん。いいよ、聞いてあげる」 黒猫「……貴女はいつもそうやって人を小馬鹿にして、無神経な事を言うくせに、その実、妙に確信を得ている。本当に、本当にタチが悪 い女よ」 桐乃「……ふん。悪かったわね」 黒猫「そう、それでいて腹は立つものの、どうしても憎めない。言ってみれば、卑怯な性格なのよ。そんな貴女だから、一緒にいると喧嘩 ばかりで、共に過ごした記憶もロクな物じゃないわ。でも……」 桐乃「………」 黒猫「それなのに、一向に記憶から消えずに残っている。不快なのに忘れられない日々を、貴女と、貴女と沙織と一緒に私は作ってきたの よ」 沙織「黒猫氏……」 黒猫「実に不本意だけれど、それを『思い出』というのなら、それをくれた貴女達には、少しだけ感謝するわ。――ありがとう」 桐乃「!?」 黒猫「……と、とりあえずそういう事にしておくわ。仕方ないものね」 沙織「うぅ、黒猫氏……。グス……グス……」 桐乃「……何よ、意地張っちゃって。バカじゃん……」 京介「お前もだけどな」 桐乃「うっさい!!」 沙織「……グスッ、黒猫氏、温かいエピソードをありがとうございまする。拙者、本番中にも関わらず、少し泣いちゃいましたぞ。 ……ですが、これはあくまで公平な勝負!冷静な立場から話を聞いていた、かなかな氏に採点して頂きましょう!」 かなかな「おーよ!やってやんよ」 京介「あやせに劣らず、黒猫も良い話だったな。正直どちらの経緯も知っている俺としては、甲乙つけがたいぜ……」 あやせ「やはり黒猫さんは、油断できないですね……」 京介「……あの、あやせさん?凄く黒いオーラを感じるんですけど、僕の気のせいでしょうか?」 あやせ「え?やだなぁ、お兄さん。私がそんな腹黒い女のわけないじゃないですかぁー」 京介「だ、だよねー。アハハー」 あやせ「まぁ、あとで黒猫さんとは二人だけで話をしようとは思いますけど」 京介「やっぱり魔女化してたっ!!」 かなかな「ん~、あやせの話と違って、あっちの連中は加奈子全然分かんねぇかんなー。良い話だけど、イマイチピンッとこねぇっつーか 」 沙織「おやおや?これは意外にも、かなかな氏が採点で悩んでおりますぞ。これが吉と出るか、凶と出るか?」 かなかな「めんどくせーから、さっきのあやせの話で、加奈子が引いた分を乗っけて、8じゅ……」 あやせ「……………(ザッ)(←スコップを取り出す)」 かなかな「……なーんつって!」 『70うへぇ』 かなかな「て、てへぇ☆(キラッ)」 沙織「おぉーと!点数はあやせ氏と一緒の70うへぇでござったー!」 京介「今、酷い脅しを見た!」 沙織「さて、最後に来ますはこの方!今日まだ全然活躍していない、眠れる獅子・京介氏でござるーっ!!」 京介「今のところ、ツッコみぐらいしかしていないよな、俺」 桐乃「せっかくの妹の日なのに、アンタ何やってるワケ?」 京介「返す言葉もない……」 桐乃「まぁ、でも。妹の日だし?妹のアタシが大目に見てやんないと、さすがに可哀想っていうか?次に期待してあげる」 京介「そう言ってもらえると、正直ありがたいわ」 桐乃「でも、最後くらいはキッチリ決めてよね」 京介「あぁ、分かってるよ」 京介(幸いにも、こっちの対戦は俺の得意分野だ。腐っても俺と桐乃は兄妹、エピソードなんて数えきれない程あるんだよ。 それに、俺の得意技・『テンションでいろいろ誤魔化す』も通用するかもしれないしな) 桐乃「あっ、て言っても、テンションで誤魔化すのはダメだかんね」 京介「なんだって!?」 沙織「では京介氏、お願いしますぞ」 京介(しまった。勢いで凌ごうかと思ってたのに、それが通用しないなんて……) あやせ「やはり、セクハラ話が来るのでしょうか?その時は……」 黒猫「さぁ、どうするのかしらね。兄さん」 桐乃「……早くしなさいよ」 京介(えぇい、ままよ!こうなったら勢いで多少は誤魔化しつつも、本音で向き合ってやんぜっ!) 京介(いくぜぇ!!これが俺の、全力全開だっ!) 京介「桐乃ぉーーーーー!!」 桐乃「は、はい!(ビクッ)」 京介「今日は妹の日だから、普段言えない事も、今まで言いたかった事も、全部吐き出すからなぁー!よぉーく聞いておけよっ!!」 桐乃「う、うん。分かった……」 黒猫(何やら妙に熱いわね……) 沙織(これはこれは。京介氏も本気でござるな) あやせ(とりあえず、電圧はこれくらいにしておいて……) 京介「俺には、いや俺達には、あやせや黒猫みたいに綺麗なエピソードなんか無いし、あるのはお前のために親父と喧嘩した事、一緒にエ ロゲ―した事、お前の偽彼氏を追い返した事ぐらいか……。 はっ、どれも些細なもんばっかりさ」 沙織(どれも結構な衝撃を覚えるのでござるが、それをツッコむのは野暮でござろうな) 京介「でもよ、そのどれもが俺にとっては大事で、俺と桐乃の思い出だと思ってる」 桐乃「……………」 京介「俺は本当に出来の悪いバカ兄貴だし、お前にとっては不服な存在かもしれない。けどな、俺はこの数か月の間で、こうしてお前と本 音で向き合えるようになった事を嬉しく思うよ」 桐乃「京介……」 京介「俺は前からお前の事大嫌いだったし、その気持ちは今も残ってる。でもよ、お前と一緒にいて気付いた気持ちもある。 それは、大嫌いなのに大好きだ!って事だ。 おかしいだろ?でも、それが本心なんだよ。近くにいるとイライラするのに、それで も絶対に俺の傍から離したくない。 一番傍にいるのは、俺じゃなきゃイヤなんだ。ワガママかもしれないけど、そのためなら俺はいつだって全力で向き合ってやる!」 桐乃「……うん。分かる、気がする。その気持ち」 京介「だから言うぜ!俺はこれから先も、ずっと桐乃の隣にいる。そして他の誰でもない、俺自身の手で桐乃を幸せにする! 望むんなら、結婚だってしてやんよ!!なんせ桐乃は世界一の妹だからなっ!世界一幸せにしてやりたいし、そうさせてみせる! これが今の俺の、交じりっ気無い、本当の気持ちだ!!何か文句あっか!?」 桐乃「……うぅん、ない……無いよ……」 京介「俺が絶対に連れて行ってやるからな!作り物じゃない、ハッピーエンドにさ」 桐乃「きょう、すけぇ……うっ……うっ……」 京介「きっと明日から、また素直になれなくなっちまうかもしれないけど、もう迷わねぇから。だから、これからも一緒にいてくれよ、桐 乃」 桐乃「うん……。――ありがとね、京介」 京介「……おう」 会場一同(ポーッ) 沙織「……はっ!!――さ、さて、この熱気にあてられたまま、京介氏の採点に行きたいのですが……」 黒猫「正直、点数なんて出さなくても、誰が優勝かは一目瞭然ね」 あやせ「えぇ。悔しいですけど、桐乃のあの表情を見れば、それも仕方のない事です」 沙織「やはり、予想通りというか、きりりん氏に関しては、京介氏がズバ抜けておりますなぁ」 黒猫「シスコンの究極系が、あの姿なのね。実に滑稽だけど……」 沙織「本当に美しくもありますな」 黒猫「……えぇ、そうね」 あやせ「この先、桐乃を泣かせるような事をしたら、私も容赦はしません!」 黒猫「物騒な事を言わないで頂戴。闇の力に取り込まれるわよ」 あやせ「そんなの知りません。というか、あなたとは二人でお話ししたい事があるんですけど?黒猫さん」 黒猫「さ、沙織!この危険な女を、一刻も早く私から遠ざけて頂戴!あの目は魔女よ、魔女」 沙織「あっはっは!皆、違った形できりりん氏を思っておるのですなぁ。いや~、本当に素敵な企画でした。拙者、このイベントを企画し た自分にGJ!と声をかけたいですぞ」 黒猫「笑ってなんかいないで、早く!あの女、スコップなんか取り出したわよっ!?」 あやせ「フフ……、一度埋まればクセになりますよ……」 かなかな「おーい!ちょっとー!」 沙織「おや、かなかな氏?どうしました?律儀に採点して下さいましたかな?」 かなかな「いやぁよー、加奈子もさすがにさっきのは、モーレツなうへぇだったから、適当にボタン連打してたんだけど。 そしたらいきなり機械が壊れて、止まんなくなっちゃったんだよねー」 『うへぇ、うへぇ、うへぇ、うへぇ、うへぇ、うへぇ、うへぇ……』 沙織「おやおや、エンドレスうへぇとは。想定の範囲外でござるな」 黒猫「それくらいの、シスコンブラコンという事ね」 かなかな「うっへぇ」 京介「桐乃……」 桐乃「京介……」 あやせ「ところで、あの二人はいつまであのままなんですか?」 黒猫「み、見つめ合ったまま世界を作っているわね……」 沙織「まぁ、今日は特別な日ですし。こういうのも良いのではないでしょうか?」 かなかな「けっ!なんかノロケが続きそうだから、加奈子帰るわー」 あやせ「私も、今後の事を考えて色々用意しますので、ここで失礼します」 ゾロゾロ、ゾロゾロ…… 黒猫「気付けば、観客の人達も帰っているわね」 沙織「皆、本当にほっこりした表情で帰られましたぞ」 京介「あぁ、桐乃!」 桐乃「あぁ、京介!」 黒猫「……いい加減、私達も帰りましょう。あそこからとんでもなくリア充の匂いがしてきたわ」 沙織「そうですな。ここは気を利かせて、二人きりにしてあげましょう」 京介「きりの~~~~~!!」 桐乃「きょうすけ~~~~~!!」 さて、これは余談でござるが。 その妹の日、街中で京介氏ときりりん氏に良く似たカップルが、腕を組んでくっついていたという話を聞きましたぞ。 当の本人達なのか、それとも他人の空似なのか――。 真実は分かりませぬが、 その日以降、お二人の仲は、以前よりもちょっとだけ良くなっていたでござる。 いやはや。 今後は、妹マスター改め、『きりりんマスター京介氏』とお呼びする他無いのかもしれませんな。ニンニン。 -------------
https://w.atwiki.jp/vip_oreimo/pages/117.html
1 以下、名無しにか - 2010/12/18(土) 00 47 54.41 ID GwUYVRYO0 京介「変な英語みたいなんも出てきたしどーなってやがんだ?」 桐乃「な……な…。アンタまさか…」 京介「もしかして不良品かコレ? なんも反応しねーし」 8 以下、名無しにか - 2010/12/18(土) 00 53 07.92 ID GwUYVRYO0 黒猫「…で、顔面におもいっきりビンタされたわけね」 京介「ひでー話だと思わねぇか? たかがノーパソの画面が青くなったくらいでさ!」 黒猫「たかが…ねぇ。それくらいで済んでありがたく思いなさい」 京介「んだよ。お前の桐乃の肩を持つのか? どっちの味方だよ」 沙織「こればっかりは京介氏に非があるかと思いますぞ」 14 以下、名無しにか - 2010/12/18(土) 00 58 29.50 ID GwUYVRYO0 京介「沙織まで…。わかったよ、テメェらに愚痴った俺が馬鹿だったよ」 黒猫「全く。拗ねる前に人の話をよく聞きなさい」 沙織「桐乃殿のノーパソは、ただ画面が青くなっただけではありませぬぞ」 京介「…て事は何か意味があるってことか?」 黒猫「俗に言う蒼画面。オペレーティングシステムに何らかの異常が発生した…という警告画面よ」 京介「おぺれーてぃんぐ…? なんだよそりゃ」 20 以下、名無しにか - 2010/12/18(土) 01 04 50.07 ID GwUYVRYO0 沙織「そうですなぁ…。京介氏にもわかりやすく言うならばゲームの電源を入れた時に表示される『おきのどくですが』と同じ様なものでしょうか」 京介「な…なんだよそりゃ!? 俺の今までクリアーしてきたエロゲのデータが全部消えるってことか?」 黒猫「ニュアンス的にはそんな感じね」 京介「うーん…。それでもあんなに怒る事かねぇ? もう一回クリアーすりゃいいじゃないか」 黒猫「はぁ。これだから下界の人間は困るのよ」 京介「なんだよ、その可哀想な物を見るような目は」 23 以下、名無しにか - 2010/12/18(土) 01 09 32.14 ID GwUYVRYO0 黒猫「パソコンというのはゲーム機と違って色々なデータを保存できるのよ」 京介「そんな事位知ってるって。俺も音楽とか画像を保存してるしな」 沙織「ほほぅ…。京介氏の保存している画像。興味がありますな」 黒猫「話を脱線させないで頂戴。どうせ眼鏡の半裸画像がほとんどでしょう」 京介「うるせーよ! お前も充分脱線させてるだろうが!?」 黒猫「…あら、否定はしないのね」 25 以下、名無しにか - 2010/12/18(土) 01 14 43.37 ID GwUYVRYO0 沙織「…とまぁ、パソコンと言う物は各々の記録を保存している大事なアルバムとでも言えるのでござるよ」 京介「アルバム……。てことはそのブルースクリーンってやつになっちまったって事は」 黒猫「最悪の場合はOSを再度インストールし直したり、ハードディスクを交換する事もあるわね」 沙織「つまり、データがすべて消えてしまうと言う事なのです」 京介「データが消える…。って事はアイツの想い出も一緒に消えちまうって……そういう事かよ?」 黒猫「えぇ。そういう事ね。現世から全ての楔を解き放ち、その魂は異界へと転移してしまうの」 28 以下、名無しにか - 2010/12/18(土) 01 22 33.69 ID GwUYVRYO0 京介「そんな…そんな馬鹿な事ってあるのかよ!? 俺は…俺は桐乃になんて事をしちまったんだ」 黒猫「あら、ようやく事態の深刻さに気がついたのかしら」 京介「あぁ…。俺は馬鹿だ、大馬鹿野郎だぜ。桐乃の…、アイツの大事な想い出を奪っちまうなんて…」 沙織「京介氏、そんなに自分を責めないで下され」 京介「けどよ!」 黒猫「フフフ…。アナタも運が良いわね。ここに私という存在がいたことに感謝なさい」 京介「なに……? それじゃ直せるのかお前が!?」 37 以下、名無しにか - 2010/12/18(土) 01 29 06.63 ID GwUYVRYO0 センヨウ 黒猫「千葉の堕天聖と謳われた私に不可能な事など無いわ」 京介「く…黒猫ぉ! 今日ばっかりはお前が堕天聖に見えるぜ!」ガシッ 黒猫「……ちょ、ちょっと。きゅ、急に手を掴まないで頂戴…」 沙織「まぁ実のところ再起動で何とかなる場合も多いのですが」 黒猫「アナタは黙っていて!」 38 以下、名無しにか - 2010/12/18(土) 01 35 07.94 ID GwUYVRYO0 京介「じゃあ早速修理してくれよ、アイツを安心させてやりたくてさ」 黒猫「ふむ…。私の魔力を持ってすれば片手間で出来るのだけど。それじゃ面白くないわね」 京介「面白くない? どういう事だよ」 黒猫「いい事を思いついたわ。アナタが直してあげなさい」 京介「俺が!? 馬鹿言うなよ、それが出来ないからお前に頼んでるんじゃ」 黒猫「もちろんそんな事不可能だというのはわかっているわ。だからコレを使うのよ」サッ 沙織「それは、携帯のハンズフリーのイヤホンでござるな」 39 以下、名無しにか - 2010/12/18(土) 01 40 49.00 ID GwUYVRYO0 黒猫「これで私が指示を出すから、アナタは指示通りに動いて頂戴」 京介「いや。なんでそんな面倒臭いことするんだよ。お前がウチに来てパパっと直してくれればいいじゃんか」 沙織「拙者も京介氏に同感かと。その方がきりりん氏も喜ぶでしょうぞ」 黒猫「そ…それが…嫌なのよ」 京介「はぁ…? なんで嫌なんだよ。きっとお前に感謝すると思うぜ」 沙織「ははーん。さては黒猫氏照れているのでござろう」 黒猫「ち、違うわよ!? 借りを作りたくないだけよ」 京介「全く。どいつも素直じゃねぇな」 43 以下、名無しにか - 2010/12/18(土) 01 45 29.56 ID GwUYVRYO0 桐乃「…で? 何の用なのよアンタ。良くもノコノコとアタシの前に顔を出せたわね」 京介「桐乃……聞いてくれ」 桐乃「なによ? 急に改まって」 京介「俺はお前に取り返しの付かない事をしちまった…。お前のノーパソをブルースクリーンってヤツにしちまったんだ」 桐乃「な、…なんでアンタがそれを知ってんのよ」 京介「それなのに俺はお前の気持ちも知らずに、あんな無神経な事を言っちまった」 45 以下、名無しにか - 2010/12/18(土) 01 49 37.74 ID GwUYVRYO0 桐乃「ちょっと…止めてよ。そんなマジになって。分かればいいんだから…」 京介「いや、そんなんじゃ俺の気がすまねぇ! だからお前のノーパソを貸して欲しいんだ」 桐乃「そんなのどうするのよ。コレはブルースクリーンが…」 京介「俺が直すんだ」 桐乃「アンタがぁ? 馬鹿言わないでよ、素人のアンタがそんな事できるわけないじゃない!」 京介「いいや。出来るさ、必ずな」 46 以下、名無しにか - 2010/12/18(土) 01 52 47.94 ID GwUYVRYO0 桐乃「な、なんでよ!?」 京介「だって、俺はお前のお兄ちゃんなんだからな」 桐乃「え…………」 京介「だから俺に任せろ。俺がお前の想い出を取り戻してやるから。な?」ポン 桐乃「う、……うん。わかった」 黒猫「………」 沙織「どうしたでおじゃるか黒猫氏? 携帯をもったまま激しい歯軋りをして」 48 以下、名無しにか - 2010/12/18(土) 01 56 41.58 ID GwUYVRYO0 京介「…、聞こえるか黒猫? 何とか修理まで取り付けたぞ」 黒猫『鮮明に聞こえているわよ。アナタ達のやり取り一語一句逃さずにね…』 京介「ん? なに怒ってるんだよお前」 黒猫『怒ってなどいないわよ! 怒ってなどいないわ』 桐乃「ちょっと、何アンタ一人でブツブツ言ってんのよ? 直してくれるんじゃないの」 京介「あぁ、悪い悪い。今からやるからな」 53 以下、名無しにか - 2010/12/18(土) 02 04 00.13 ID GwUYVRYO0 沙織『さぁ、黒猫氏。はやく京介殿にご指示を』 黒猫『分かっているわよ…。それじゃあ蒼画面の種類を教えて頂戴』 京介「種類…? ブルースクリーンはブルースクリーンじゃないのか」 沙織『正確にはそこに表示されている英文の事でござるよ』 京介「あぁ、白い文字のコイツか。これが何の役に立つんだ?」 黒猫『はぁ…。下界の人間を相手にするのも疲れるわね』 京介「だからなんだよ。その可哀想な物を見るような溜息は…」 58 以下、名無しにか - 2010/12/18(土) 02 09 25.32 ID GwUYVRYO0 黒猫『よくお聞きなさい。そこに表示された文字は一見、古代クロンギ語に見えるでしょうが。 センヨウ 実はエラー内容や問題を起こしたファイル名が表示されているのよ。千葉の堕天聖である私ならば…』 京介「……なぁ黒猫」 黒猫『なにかしら?』 京介「ただでさえややこしいんだから、こういう時くらい中二設定ってヤツは控えてくれないか?」 黒猫『う、うるさいわね! アナタは言われた通りにやりなさい』 ガチャリ 桐乃「どう兄貴? 直りそうなの」 センヨウ 京介「え!? お、おう。千葉の堕天聖に任せとけってばよ!」ビクッ センヨウ 桐乃「千葉…? 堕天聖ぃ…??」 京介「あ、いや何でも無いぞ!」 60 以下、名無しにか - 2010/12/18(土) 02 16 28.98 ID GwUYVRYO0 桐乃「しっかりしてよね。あの地味猫の中二病が移ったのかと思ったじゃん」 京介「ば、馬鹿言うな!? んなわけないだろ、うん!」 黒猫『……地味はひとりでいい。…地味はひとりでいいのよ』ギリギリッギリギリ 沙織『く…黒猫氏。だからどうしたでおじゃるか。携帯を持ったままさらに激しい歯軋りを…』 桐乃「ま、いいわ。ほらアンタの分」サッ 京介「紅茶か? サンキューな桐乃」 桐乃「アタシのとっておきだから感謝しなさいよね。香りとかもいいんだから」 京介「お前のとっておきか。それじゃゆっくり味わって飲まないとな」ニコッ 桐乃「う、……うん」 66 以下、名無しにか - 2010/12/18(土) 02 26 05.19 ID GwUYVRYO0 沙織『黒猫殿。コーヒーのお代わりはいかかがですかな? いやぁ、何杯でもおかわり無料とはマックもやりますなぁ』 黒猫『そうね…。紅茶はないけれどもコーヒーはあるものね。兄さんと紅茶はないけれど、コーヒーはいくらでもあるものね…流石マックね』ブツブツ 沙織『うん? 何を詠唱してるのでござるか』 桐乃「この紅茶には、このクッキーが合うのよね」ポリッ 京介「へぇー、そうなのか。どれどれ」ポリポリ 桐乃「あ、こら! そんなに沢山食べるなっての!」 京介「ブッ! …わ、悪ぃつい旨そうだったからさ」 桐乃「べ、…別にいいどさ。そんなに気に入ったの?」 京介「あぁ、どこで売ってたんだコレ? また買ってきてやるよ」 桐乃「駅前のデパート…。そ、その時はアタシも一緒に行くから言ってよね」 京介「そうか。ありがとな桐乃、助かるよ」 桐乃「うん…。別にいいしそれくらい」 73 以下、名無しにか - 2010/12/18(土) 02 38 41.39 ID GwUYVRYO0 黒猫『私はアナタのティータイムを実況してもらう為に、今日このマックにいるのかしら? 紅茶も何もないマックにいるのかしら?』 京介「あ、悪ぃ悪ぃ。そう言うなってよ、紅茶くらいウチで飲ませてやるから」 黒猫『そ、それは真実の理なのかしら!?』ガダッ 沙織『ちょ、黒猫殿。そんな急に立ち上がってはマックコーヒーがこぼれてしまいますぞ!』 京介「あぁ。桐乃が入れてくれる紅茶はすげぇ美味いぞ。期待しててくれ」 黒猫『あ……うん。いいわ、遠慮しておくわ。私そんなに言うほど紅茶好きじゃなかったわ。オラクルからのメッセージでもそう言っているもの…』ブツブツ 京介「あん? まぁ、それならいいんだけどさ」 沙織『京介氏。それはさておき早く英文の方を教えてくださりませぬか?』 京介「あぁ、そうだったな。えー…っと……」 76 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12 /18(土) 02 44 49.73 ID GwUYVRYO0 京介「…なぁ、桐乃。こいつなんて書いてあるんだ?」 桐乃「はぁ? 見れば分かるじゃないの。つかアンタ今みてるじゃない」 京介「でもそれじゃ、黒猫に伝わ…じゃねぇや。なんでもいいだろ!」 桐乃「……ん? ま、いいけどさ。 STOP c0000218 unknown Hard Error Beginning dump of physical memory Physical memory dump complete. Contact your system administrator or technical support group for further」 黒猫『はびゅぅぅるう!!?』ブッツッパァーーーンッ!! 沙織『く、黒猫氏ぃぃ!! コーヒーがぁぁ! 熱々のマックコーヒーが拙者の顔面にぃぃ!!』ゴロゴロ 京介「…!?」ビクッ 80 以下、名無しにか - 2010/12/18(土) 02 49 54.92 ID GwUYVRYO0 桐乃「な、何!? 今なんかアンタの方から沙織の叫び声が聞こえなかった?」 京介「そ、そんな訳ないだろ!? 俺だよ、俺の声だってば」 桐乃「そうなの…? なんかついでに地味猫の声も聞こえたような…」 京介「お…おーい…。HQ、HQ。どうなんだ? 直りそうなのか」 沙織『きゅ、急に何をするでござるか黒猫氏…。流石の拙者も死ぬかと思いましたぞ…』フキフキ 黒猫『そんな悠長な事を言っている場合じゃないわよ…』 京介「なんだ? 沙織が死ぬよりも大変な状態なのかよ」ボソボソ 84 以下、名無しにか - 2010/12/18(土) 03 01 57.99 ID GwUYVRYO0 黒猫『セーフモードだとか前回正常起動時の構成だとかそんなチャチなもんじゃあ断じてないわよ。もっと恐ろしいものの片鱗ね……』 沙織『そ、そこまでの代物なのでござるか?』 黒猫『窓達の最凶クラスのエラーよ。その原因不明で凶悪なエラー症状から、死のエラーという別称で恐れられているわ』 京介「またまたー。そういう中二設定はいいからさ、早く直し方を教えてくれよ」 黒猫『これは、ガチよッ!!』ダンッ 京介「ガチって…。おいおいそれじゃ俺の立場はどうなるんだよ…」 88 以下、名無しにか - 2010/12/18(土) 03 11 26.26 ID GwUYVRYO0 桐乃「ちょ、ちょっとどうしたのよ兄貴? なんか顔色悪くない」 京介「き、気のせいだ! 待ってろよー今すぐお兄ちゃんが直してやっからな!」 沙織『黒猫氏…、どうにかなりませぬか。このままでは京介殿が』 黒猫『くっ……。いったいどうすれば。あの手段だけはとりたくは無いのだけれども』 京介「何かとっておきがあるのか? アイツのノーパソが直るんなら、この際何でもいいぜ。教えてくれ黒猫ッ!」 黒猫『分かった…。センヨウに伝わる禁忌の魔術書。その一番核心に記されている創生の呪文をアナタに伝承するわ…』 桐乃「本当に大丈夫? 少し横になったほうが良くない。ほらアタシのベット貸したげるからさ」 93 以下、名無しにか - 2010/12/18(土) 03 19 21.16 ID GwUYVRYO0 京介「桐乃、一度しか言わないから良く聞いてくれ」クルッ 桐乃「な…、何よ? 身体は大丈夫なの」 京介「俺はお前と約束した。お前のノーパソを…、いや。お前の大事な想い出を取り返してみせると」 桐乃「それはそうだけど…。無理しなくっても」 京介「桐乃の笑顔が戻れば俺の身体はどうなったっていいんだ!」 桐乃「あ…、兄貴…アンタ」 京介「だから聞いてくれ。この言葉を…、桐乃の笑顔を取り戻す魔法の呪文を」 桐乃「魔法の……呪文?」 98 以下、名無しにか - 2010/12/18(土) 03 28 49.21 ID GwUYVRYO0 京介「『東芝情報機器株式会社が提供する有料のデータ復旧サービスに送れば直るんじゃないかしら。 三万円近くするでしょうけど貴方、無駄にお金持っているだから簡単でしょう。フフフフ…』だ!」 桐乃「…………………………………」 京介「桐乃、どうした虚空を見つめて? まさかダメだったってのか、この謎の文字列の呪文が…」 桐乃「……ねぇ、お兄ちゃん」ニコッ 京介「お、おぉ!? 桐乃に笑顔が…。笑顔が戻ったのか! ありがとよ黒ね…」 桐乃「三回死ねぇぇぇえぇぇぇえええええええぇッ!!!」ブォォオオォォン! ベッチコォーーーーーンッ!! 京介「ぐべらぁぁあああぁっ」ドガァァアアァン! 黒猫『……ミッション・コンプリート』 100 以下、名無しにか - 2010/12/18(土) 03 36 35.88 ID GwUYVRYO0 黒猫「…で、また顔面におもいっきりビンタされたわけね」 沙織「黒猫氏の言葉を翻訳しますと、…『自腹で修理してもらえよ、お前金あるんだからさー』といった所でしょうか」 京介「そりゃぶたれるわ!! テメェらに愚痴った俺が馬鹿だったよ!」 黒猫「全く。拗ねる前に目の前のマックコーヒーでもありがたく啜りなさいな」 京介「こんなインスタントのコーヒーなんざありがたくもなんともねーっての」 黒猫「あら、そうかしら。兄さんの奢りのマックコーヒーはとても美味に感じるわよ」ズズズズ… 沙織「京介殿、黒猫氏をあまり責めないでもらえませぬか? 彼女も持てる限りの努力はしたのでござるよ」 102 以下、名無しにか - 2010/12/18(土) 03 42 44.68 ID GwUYVRYO0 京介「あぁ…、分かってるって。サンキューな黒猫」 黒猫「べ…、別に感謝などされるいわれは無いわよ。結局直せなかったのだし…」 京介「いいや。お前はちゃんと直してくれたさ」 黒猫「そんな見え透いた嘘は止めて頂戴。あなたの妹のノートパソコンはいまだにブルースクリーンでしょう」 京介「ノーパソじゃねぇよ…」 黒猫「…え?」 京介「俺と桐乃の仲を治してくれたんだ、お前はさ。相変わらずツンケンしてるけど、最初に愚痴った時よりかは大分機嫌も治ったみたいだしよ」 沙織「きっと、思いっきり気持ちをぶつけ合ったお陰でござろうよ」 京介「気持ちだけじゃなくて、平手もぶつけられたけどな…」 103 以下、名無しにか - 2010/12/18(土) 03 46 35.13 ID GwUYVRYO0 黒猫「…………あなた達兄弟の仲…ね」 京介「どうしたよ、微妙な顔して。俺は感謝してるんだぜ」 黒猫「私自身も微妙なのよ…。治して良かったのか、悪かったのか」 京介「なんだそりゃ…? 相変わらず面倒くさいヤツだなぁ」 黒猫「私もそう思うわ…」 104 以下、名無しにか - 2010/12/18(土) 03 59 33.74 ID GwUYVRYO0 京介「マックといえども三人分の出費はシャレにならねぇな…」ガチャリ 佳乃「あ、あら。おかえり京介」 京介「お袋? 玄関で立ちすくんでどうしたよ」 佳乃「いや、それが…二階から変な声と物音が聞こえてくるのよ。気持ちが悪くってね…」 京介「二階…って、俺と桐乃の部屋か?」 「あぁぁあああッ! アタシの秘蔵兄貴フォルダが! 300ギガの隠し撮り動画がぁあ!? こんなことなら外付けHDDにバックアップ取っておくんだった!!」ドガッ!ドガンッ!! 佳乃「…一体何かしら「ぎが」とか…「はーどでいすく」とか呪文みたいなものが聞こえてくるのよ」 京介「なーにやってんだ、アイツ…」 桐乃「兄貴のバカァァ! でも、明日はデパートデート! 兄貴愛してるぅううぅ!!」 =おしまい=
https://w.atwiki.jp/teamsatisfaction/pages/15.html
スレに貼るテンプレです。 次スレを貼る時はこれを利用して満足するしかねぇ! >1 ルールを守ってみんなで鬼柳先生に満足しようぜ! \(`д´)ゝデュエッ! /`` ´ `丶、 / , , `丶、 . / | | ∧//| ヽ . r | | | | |゙「 ー| | | | . | | | | | ト、_ ! ,|| N | | . | | | | l 代ッ 、| | | LⅥ | . | | l l l ト{ ̄ レ 、|佐ラ ! | | l l l l ト.ュ Y | | | | l Nl l |,リ _ ´ ,イ | | | | ├‐ ┴┘ . ニ _,イ_|__.|___ | | | | / | | | | / | | | | ̄ ̄ ̄ --- 〃__ /| | | | / ̄ ‐-. .、 ・29分59秒過ぎるまで実況禁止。(水18 00~18 30) 時計はttp //www3.nict.go.jp/cgi-bin/JST.plで合わせて満足するしかねぇ。 ・放送前ネタバレ/VJ発売前の漫画版5D sのネタバレ禁止。(VJバレ解禁は発売日の10時以降) ・雑誌関連の情報は全国発売日の10時より前に書き込もうものなら・・・ ・メール欄にsageをいれないなんて、それでも決闘者か!? ・同人系、動画サイトの話は禁止。 ・腐、荒らし煽り等はスルーするかNGIDの業火に蹴り落としてやる。 ・OCGの話題は適度に、そうでないと…満足、できねえぜ… ・さぁ来いよ 900-!住人の復讐の炎をさらにたぎらせるスレタイをぉ!頼むぜぇ! ・次スレは 980が立てて満足させてくれよ? 【遊戯王5D s】鬼柳京介に満足するスレ【】 http // <鬼柳京介に満足するスレ@まとめwiki> http //www35.atwiki.jp/teamsatisfaction/ 2 <過去ログ> 【遊戯王5D s】鬼柳京介に満足スレ【死神はし17ねえ】 http //changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1273956303/ 【遊戯王5D s】鬼柳京介に満足するスレ【イッツショータ16】 http //changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1268751056/ 【遊戯王5D s】鬼柳京介に満足スレ【SAT15FACTION!】 http //changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1265886367/ 【遊戯王5D s】鬼柳京介に満足するスレ【集14仲間】 http //changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1263372476/ 【遊戯王5D s】鬼柳京介に満足するスレ【13スファクション】 http //changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1261480973/ 【遊戯王5D s】鬼柳京介に満足スレ【12…ショー↑タイム!】 http //changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1260191011/ 【遊戯王5D s】鬼柳京介先生に満足するスレ【11ーモニカ】 http //changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1259165246/ 【遊戯王5D s】鬼柳京介に満足するスレ【再10場】 http //changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1258537771/ 【遊戯王5D s】鬼柳京介に満足するスレ【サティスファ9ション】 http //changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1254925589/ 【遊戯王5D s】鬼柳京介に満足するスレ8【TF4満足祭】 http //changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1252717335/ 【遊戯王5D s】鬼柳京介に満足するスレ7【一瞬登場】 http //changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1251213342/ 【遊戯王5D s】鬼柳京介に満足するスレ6【百目OCG化】 http //changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1249292245/ 【遊戯王5D s】鬼柳京介に満足するスレ5【満足王】 http //changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1247218223/ 【遊戯王5D s】鬼柳京介で満足するスレ3(実質4) http //changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1244705496/ 【遊戯王5D s】鬼柳京介に満足するスレ3 http //changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1240699283/ 【遊戯王5D s】鬼柳京介に満足するスレ2 http //changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1238310889/ 【遊戯王5D s】鬼柳京介【サティスファクション】 http //changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1227351626/
https://w.atwiki.jp/rangers-strike/pages/965.html
RK-224 京介変身体 Sユニット パワー3 CN- BP500 SP- ノーマル 追加条件 【サポート】 これが自軍エリアにある間、敵軍バトルエリアのSユニットは、 「これは敵軍ターン中、SP1以上のユニットとバトルしたときバトルに勝っても撃破される」 と書かれているかのように扱う。 仮面ライダー/男/猛士 ミスティックアームズ 仮面ライダー響鬼 フレーバーテキスト いいか?見てろよ、俺がどれだけ鍛えてきたか見せてやる! 備考・解説 イラスト funbolt 収録エクスパンション THE MASKED RIDER EXPANSION vol.3自販機&パック 関連カード Q&A Q: A:
https://w.atwiki.jp/myhero/pages/144.html
【ただいま撮影中】都築 京介 カード名 ただいま撮影中 キャラ名 都築 京介 レアリティ SR 所属 都築兄弟 リーダースキル ファントム チームの都築兄弟のスキルターンを減らす! スキル 一発OK! 輪形範囲内のピースを消す!
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/416.html
726 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/03/11(金) 23 03 52.52 ID vVFst8sH0 ヤバイ。 京介ヤバイ。 あたしの京介マジヤバイ。 まずシス婚。もう相思相愛なんてもんじゃない。朝雲暮雨。「あたしの事好き?」って京介にきくと、「オウッ」って答えてくれるだけじゃなく、その後あたしに近づき「超愛してるぞ」って抱きしめてくれる。 すごぃ! なんか遠慮とか無いの。兄貴なんだから妹のことを卑猥な目で見ないでよーーーと思ったていた時期は全くありまませんでしたwww けど京介は違う。そんなの気にしない。むしろ誇らしげ。 とにかくこのスレ住民さん、ウチの京介のヤバさをもっと知るべきだと思います。 そんなヤバイ京介とシス婚するあたし、超可愛い。もっとがんばれ。超がんばれ。 -------------